本日の修練 2021/01/12

本日は、午前中に作品用大硯に墨を磨りました。


午後からは、書道美術館展に出品予定の漢字創作作品に取り組みました。以前書いたものは行間のバランスが悪く1行目と2行目が寄り過ぎているので、その点を修正することと、線質を磨くことを目標に2時間ほど頑張ってみましたが、結果はふるいませんでした。


夕方からは、知人に頼まれている平家物語の軸を頼みに、京都の山中表具店に出向きました。


一旦は断念して筆も硯も洗ったものの、どうにも午後に取り組んだ作品が納得できないので、夕食後再び作品用大硯に墨を磨りました。


午後に書いた作品は、字形や墨量の配分にばかり気をとられて、肝心の線に意識がいっていません。


そこで、夜は修練の方法を切り替えて、展覧会図録の中からいいなと思う作品を臨書させていただくことから始めました。


もちろん文言も構成も異なるので、そのまま参考にできるわけではありませんが、運筆の呼吸を盗ませていただこうと思います。


優れた作品を臨書させていただくと、どういうリズムでどういう運筆で書かれているかが何となくわかります。私が書いているリズムとはまるで違います。


ある程度運筆の呼吸がつかめてきたところで、半切の用紙を2枚並べて、まずプロの作品を臨書して、その続きに自分の作品を運筆のリズムを維持したまま書くということを何回か繰り返しました。


ここで、ようやくスイッチが切り替わりました。これまでとは違うリズムで1字目から2字目、2字目から3字目へと、気持を乗せて緩急を意識しながら書くことができました。


写真右端が以前に書いたもの、中央が今日の午後に書いたもの、左端が夜に書いたものです。


字形や構成はほとんど変わっていないのですが、運筆の呼吸とリズムが変ると作品が締まってくるということが見て取れるような気がします。


本日の修練は合計5時間ほど。午後は集中度70%、課題認識度70%、目標達成度10%、夜は集中度90%、課題認識度80%、目標達成度60%でした。

2021年01月13日